2012年9月10日月曜日

【感想】最強のふたりに見た異文化の中の同一感

8日の土曜日に、映画「最強のふたり」を鑑賞した。昔ながらの新宿武蔵野館という映画館で、初のフランス映画鑑賞。なんだかいつも観る映画とはひと味もふた味も違って観れた。気がする。

そんな昔ながらの小さな映画館だったおかげで、前に座った少し座高が高めの人の頭が邪魔で字幕が見えなかったのは残念だったけど、生きてるうちに観て良かった!と思える良い映画だった。
障害者という難しい立場の男性にあっけらかんとした態度で接する黒人男性の姿には思わず惹かれてしまった。男性として、というより、人間として、だろうか。こんなひとが近くに居てくれたら幸せなのかも。
話全体はそんなに仰々しくなく、寧ろ淡々とした日記のようなものだったけど、そこがしつこくなくていい。
ふたりの男性の生い立ちも悲劇も喜劇も、そんなに深くは語られない。ただ会話のキャッチボールの中で必要なときに語られるだけで、深くは描かない。
その不完全燃焼感が魅力なのかもしれない。映画の中でも音楽がいろいろとでてきたけど、クラシックでもジャズでもポップスでも、自分の好きな音楽を聞いてるときは、気張らずに気取らずにただ淡々とした時間を送ることができる。
きっとこの映画は、観る人々に、まるで好きな音楽を聞いてる時のように自然な気分を与える作品なんだと思う。

もうひとつ、この映画でとても面白いと感じたのは、フランスという異国の中に、日本と通じうる価値観とか文化があるということ。
「人が好きなんです!」と自己アピールしちゃう就職活動とか。電話の保留音で流れる音楽とか。なぜか名作のクラシック音楽をバックグラウンドに流すCMとか。
「チャリティ番組で見る障害者なんてものよりずっと良い」みたいな言葉もあったけど、フランスでも同じなんだなぁ。
あと地味に気になったのは、障害を抱える富豪のムスメさんの部屋にあった「特」というポスター…。フランスで流行の日本文化?しかしなぜ「特」?


最近、割と映画も観てるし、本も読んでるし、漫画も読んでいる。文化的。良い傾向だ。

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